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群馬の技一番
所在地  高崎市
受賞年度  令和元年
和菓子製作全般の技能に優れ、特に全国でも手がける職人が少ない「有平細工」では、国内で第一人者と目されている。その高い技能を後世に残すため、技術書を個人出版するなど、伝統技能の継承に取り組んでいる。また、季節や干支にちなんだ新たな創作菓子を考案するなど、時代に合わせた改良を重ね、和菓子の普及に貢献している。
和生菓子製造工
石川 久行
さん

和菓子職人


石川さんは大学で栄養学を学んだ後、京都府の老舗和菓子店「塩芳軒」で修業し、その際に基礎的な技術を習得した。修行を終え、高崎に戻ると、京都に比べると和菓子を食べる機会が少ないと感じ、見て楽しめる生菓子等をはじめとした、和菓子作りに没頭した。

現在では、季節や干支にちなんだ新たな創作菓子を考案するなど、時代に合わせた改良を重ね、和菓子の普及に貢献している。

食べる宝石「有平糖」


戦国時代にポルトガルから伝わった、砂糖や水あめを原料とした「有平細工」では、国内で数少ない継承者の一人である。

有平糖の継承者が減少する中、その魅力や技法を写真付きで紹介する解説書「日本の有平糖」を出版した。若い職人が挑戦したくても指導者も少なく、解説書もないという状況からこのままでは技術が失われてしまうという危機感からの出版となった。現在では製菓学校の授業でも使用されている。

群馬の名産品


群馬には名産品が無いといわれるが、イチゴの県品種である「やよいひめ」など優良物産がたくさんある。やよいひめはほかの品種と比べても保存がきくという特徴があり、遠方への輸送にも耐えられることから和・洋菓子職人からも重宝されていると聞く。和菓子にとどまらず群馬の名物を広く発信する方法を模索中で、群馬の食をもっと全国、さらには世界へとPRしていきたいと語る。

和菓子文化の継承


石川さんは和菓子の持つ芸術性を未来に紹介する本格的な美術書であり、全国の菓子職人の教科書ともいわれている「10人の名匠による技 和菓子の美」や、上生菓子の技術公開書「和菓子宝鑑」の製作に携わった。

また、平成10年の「技能五輪ぐんま’98」では、伝統技術のデモンストレーションとして、飾り菓子展示と体験コーナーを出展し、全国から群馬県を訪れた多くの来場者等に自身の技術を紹介した。
・昔からの伝統を大切にしながら、新しいことも否定せず受け入れることで成長していってほしい。

・技術は打ち出の小槌である。おいしいお菓子を作り、人々を楽しませることもできるし、お金を稼ぐことや、世界中へ自身の作品や技術を発信することもできる。このような技術を身に付けるため頑張ってほしい。