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群馬の技一番
所在地  前橋市
受賞年度  平成29年度
空間の特徴や季節感、環境等を最大限いかした会場装飾に優れており、そのデザイン性の高さは、日本フラワーデザイン展で3度の入賞を果たすなど、高く評価されている。また、自身が代表を務めるフラワーデザイン学院では、これまでに800人を超える生徒を指導し、地域の高等学校等でも多くの生徒に技能を伝承している。氏の指導を受けた若年技能者は多くのコンテスト等で優秀な成績を収め、その高い指導力で、業界全体の人材育成に貢献している。
フラワー装飾師
田子 千代美
さん

花との出会い


田子さんは、厳格な警察官であった父から「当たり前のことを当たり前にしろ!」と言われて育ったという。そんな父親が家に帰ると大事に育てていたのが「花」であり、その頃から「花」に興味を持ち始めたという。

振り返ってみると「父は花と対話していたんだなぁと今なら分かる」と幼少期の思い出を懐かしそうに語る。

その後、お茶や生け花など、日本文化に関する習い事をはじめた田子さんだが、父親の影響もあり、特に花に興味を持ったという。

フラワーデザイン業界への挑戦


高校を卒業後、母親の影響で、これからの時代は女性も手に職をつけなければならないと、色々な職種に挑戦したが、花を扱う仕事への思いを捨てきれず、これからの時代にあったフラワーデザインの勉強をしようと単身アメリカへ留学した。

アメリカ人の合理的な考えに触発されながら、多くの知識を吸収し日本へ帰った田子さんだったが、まだまだ日本にはフラワーデザインの文化が根付いておらずはじめは苦労の連続だった。

「苦労はしたけど、大好きな花を扱う仕事は楽しんで取り組めた」

そう話す田子さんの顔は晴れやかだ。

花文化を根付かせたい


日本に帰った田子さんは、自宅でフラワーデザイン教室を開校しながら、多くの人に花の魅力を知ってもらうため、競技大会やブライダルビジネスにも積極的に参加し、花文化の振興に尽力した。

なかでも、(社)日本フラワーデザイン協会の群馬支部の立ち上げ時には、様々な調整に尽力し支部委員として県内のフラワーデザイン業界を牽引した。

田子さんは、「ヨーロッパやアメリカのように、日常生活の中に花のある文化を日本につくりたい。男性が何気ない日常の中で恥ずかしがらずに、奥様や彼女に花をプレゼントできたら素敵でしょう」と笑顔で語る。

田子さんはその大きな夢に向かって挑戦の途中だ。

これからの夢


今回の受賞を受けて、田子さんは「この現代の名工という賞は、花の神様がくれたプレゼント」と語っている。

田子さんはこのプレゼントを多くの人と分かち合うのがこれからの夢だという。

「花はただ観賞するだけではく、自己表現するものだと知ってもらいたい」

「花を通して、花の心をわかってもらいたい」

幼少期に花を眺める父親の後ろ姿に影響を受けてから、フラワー装飾師として多くのことを学び、楽しみ、喜び、苦労を一緒に乗り越えてきた花の素晴らしさを一番理解している田子さんならではの夢である。
・手に職をつける喜びを知っていただきたい

・色々なことに挑戦することは、楽しい息抜きになるから是非逃げずにチャレンジを

・ものづくりは人づくり、嘘をつかず、人のせいにしないことが大切です

・人間能力の差はそんなにない、最後までやりきれるかどうかが重要です

・花は人になる(生けた人に)、是非人間的にも優れた人になってほしいです