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群馬の技一番
所在地  渋川市
受賞年度  平成28年
宮大工として45年間社寺建築に携わり、技能グランプリに入賞するなど多くの実績を持つ。特に指矩使いに卓越した技能を有しており、平面図を起こさずに、社寺建築に必要な形板を作成することができ、その技能は寸法・角度において極めて高い精度を実現している。また、後進の育成にも積極的に取り組んでおり、職業訓練校において23年間にわたり講師を務め、多くの若年技能者の育成・指導に貢献している。
宮大工
後藤 重成
さん

大工への道

善勝寺の鐘楼
善勝寺の鐘楼
後藤さんは、15歳のときに大工の道を歩み始め、22歳で独立、重榮建設を設立した。31歳のときに重榮設計事務所を設立、建築分野の設計・施工に長年従事してきた。主な施工としては、善勝寺(前橋市端気町)の鐘楼の虹梁(こうりょう)の彫刻と仕口加工、渋川市坂下町の山車の改修などがある。また、平成3年1月に開催された第10回一級技能士全国技能競技大会(現在の技能グランプリ)の建築大工職種に出場し、第5位という成績を収めている。

重榮継手

重榮継手
重榮継手
後藤さんは、指矩(さしがね)を用いた勾股弦(こうこげん)の技法を得意とする。計算により多角形を作り出し、勾配や寸法を即座に割り出すことができるという。
また、簡易な構造で高い接合強度を発揮しながら、結合部分が目立ちにくく、木造建築物の美観を損ないにくい継手を考案し、平成28年7月に実用新案として登録された。後藤さんは、「重榮継手」と名付け、「簡単で美しいこの継手が広まってほしい」と願っている。

宮師・仏師

作品展に仏像を出展
作品展に仏像を出展
寺院の工事に携わったときに、朽ちていた仏像の修繕を住職から依頼されたことをきっかけとして、仏像の作成・修復にも携わるようになった。京都府の大仏師や福井県の仏師に手ほどきを受け、宮師・仏師として「重榮成琳(じゅうえいせいりん)」の名も持つ。
平成24年には、群馬県作家協会主催の群馬作家展に「仁王像」を出展、高崎市市長賞を受賞している。

地域活動

青少年と未来をつなぐ教室
青少年と未来をつなぐ教室
後藤さんは、地域活動も熱心に行っている。
地元子持中学校の職場体験として、長年、中学生を自らの職場に受け入れてきた。また渋川市の「しぶかわデータバンク」に登録し、仏像彫刻を市民の方にも指導している。
平成28年1月に前橋市内の中学校で開催された「青少年と未来をつなぐ教室」に参加、大工という職業について中学生に丁寧に説明した。後藤さんは「一人でも多くの人が大工という仕事に興味をもってもらえればいい。」と話す。
・規矩術、木割法の習得

・本人のやる気、努力、研究が大切

・自分で工夫を加える