• 大
  • 中
  • 小
  • フォント
群馬の技一番
所在地  前橋市
受賞年度  平成28年
室内装飾の各技能分野の内装仕上げ全般に精通している。特に表装に関する技能に卓越し、従来の湿式工法から乾式工法へと技能を進化させ、湿式では不可能であった幾多の高品質な要求に応えてきた。後進の育成に関しては、社内において技能士の育成を推進し、有資格者の割合は県内トップである。近年では、県内の事業所におもむき、若年技能者に対して自身の技能を伝承し、業界全体の発展に貢献している。
室内装飾工
久保田 清
さん

内装仕上げの道へ

作業風景
作業風景
久保田さんは、19歳のときに、義弟の営む会社に内装作業員として従事したことをきっかけとして、内装仕上げの道を歩み始めた。その後、前橋市内の表具店に勤務したのち、27歳で独立、(株)オオトリを設立し、床や壁、カーテンの施工を中心に、内装仕上げ職人として活躍している。

ロックハート城

ロックハート城
ロックハート城
久保田さんが内装に携わった建物は、一般住宅から、マンション、県庁や県内各市役所、病院、大学など多岐にわたる。
なかでも、高山村にあるロックハート城の大広間天井に、キャンパス地に描かれた高価な絵画を貼り付ける仕事は、失敗は許されず、久保田さんは「誰も手を出さなかった。」という。絵画の裏面に糊を付ける工法では、絵画が収縮し、また絵画の重量にも耐えられない。そこで、天井と絵画の裏面双方にゴム系溶剤形接着剤を塗布し、この難しい施工をクリアした。

同じ仕事はない

(株)オオトリにて
(株)オオトリにて
久保田さんには、なかなかうまくいかないケースや、難しい施工の話がたびたび舞い込むが、これまで培った経験と知識をもとに、臨機応変に対応する。「内装仕上げの仕事は、素材やその建物の状況により、一つとして同じ仕事はない。好きでこの仕事をやっているので苦労はない。」と笑顔で話す。

また、「誰でも失敗をすることがある。人の失敗をけなしてはいけない。人の失敗を収めて、次につながることもある。」と久保田さんはいう。

後進を育てる

第29回技能グランプリ課題
第29回技能グランプリ課題
久保田さんの活動は幅広い。群馬県室内装飾事業協同組合の理事長を永く務めるほか、表装(壁装作業)の技能検定委員として、技能検定の適正な実施に尽力している。また、前橋高等職業訓練校では、内装工事(壁装)部門の講師として、みずから作成したテキストにより、若手技能者を指導するほか、ものづくりマイスターとしても活躍している。さらに技能グランプリ出場選手の指導にも取り組み、第29回技能グランプリでは、金賞2名、敢闘賞1名を輩出した。「これからは、1つの職種だけではなく、多能工でなければ生きていけない。」という考えのもと、技能者育成に情熱を注ぐ。
・人より先にやりたいこと、好きなことを探してほしい。
・そのことにたどりついてほしい、
・そして、その好きな仕事を継続してほしい。